山間米

20100715

山間米純米吟醸酒
　　　西岡酒造店(高知県高岡郡)



四万十川の支流、黒尊川の清流が流れ込む棚田で育てられたヒノヒカリを用いて、
その同じ黒尊川の伏流水を仕込み水にして醸されたお酒です。

地酒を楽しむというのは、
そのお酒が造られる迄の背景、そして携わった人々の物語をに触れる事にあるはずです。
右から左に売れるお酒、皆の評価が固まったお酒では、魅力が微妙に半減します。
名前も知らない街を訪れたような、ドキドキ感やワクワク感が、
そのお酒の存在をそれぞれにとって特別なものに、
他のものと比較出来ないような美味しさをもたらしてくれるヒントになります。

四万十川の流れにそって広がる棚田の風景に、
日本の原風景を見るというのは、穿った見方をすると、
近代日本が造ってきた仮想の日本の風景かもしれません。
されど、そこに流れる水に触れ、頬を打つ風に目を閉じると、
様々な人々が物語を紡ぐ囁きが聞こえてくるやもしれません。

井上陽水さんの『少年時代』を肴に飲みましょうか。

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