北島酒造

20110814

北島酒造(滋賀県湖南市)

　今年も愛酒でいと2011に参加する北島酒造さんからの入荷です。


　下の写真は今年の一月に体験させていただいたきもと造りの際に行われる「山卸し」の様子です。米と米麹、そして水を半切り桶の中で混ぜ合わせ、物料に粘性が出る様にします。こうすることで麹からの酵素による蒸し米の糖化を促し濃糖圧迫により微生物の繁殖を抑え、更には表面についた雑菌が中に入って繁殖するのを防ぐことができるともいわれています。　



　その間に乳酸菌の繁殖により乳酸が生まれ酵母以外の微生物は死滅し、乳酸耐性のある酵母だけが生き残り醪のスターターとしての酒毋が完成します。
　現代では乳酸のみを添加する速醸もとが主流ですが、明治期の終わり迄はほとんどがきもと造りを行っていました。
　北島酒造さんでは3年前からの試みとして、個性あるお酒造りのためにきもと造りへの挑戦をしています。

北島きもと純米無濾過生原酒吟吹雪

　地元近江産の酒造好適米である吟吹雪を使用しています。
　お米由来の穀物的な香りがあり、熟成すると芳ばしさを伴ったニュアンスが現れます。
　今の飲み頃はこちらの方ですね。

北島きもと純米無濾過生原酒渡船

　渡船は滋賀県で復活された酒造好適米で、山田錦の祖先にあたり、また雄町と同系等にあるともいわれています。
　溶け易い柔らかな軟質米の性質があり、出来上がるお酒はどこかしらクリームのような口当たりを併せ持ちます。


　吟吹雪を使ったお酒はこちらからです。

　渡船を使ったお酒はこちらかになります。

タグ：北島酒造 御代栄 2010 きもと造り 吟吹雪 渡船 愛酒でいと