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いづみ橋 [泉橋酒造]

20161011

 十月5日水曜日に泉橋酒造さんに訪問をしてきました。前回は三月のことで27BYのお酒造りも終わりに差し掛かったところでしたが、今回は初蒸し直前の28BYスタートのタイミングとなりました。その時の訪問が二年振り近かったので様々な変貌に驚くことばかりでしたが、今回は自分の記憶を再確認する意味でも貴重な時間となりました。

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 今の時期は稲刈り真っ最中で、亀の尾や楽風舞などは収穫済み、山田錦や雄町はこれからになります。
 最初の写真は稲穂に付着した麹カビです。雨の多かったこの秋の空模様を象徴していますね。



 
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 雄町米は無農薬と無肥料にて蔵人が管理をしています。後ろに写っているのは仕込蔵と新しく建てられたセミナールームです。

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 山田錦も登熟がもう少しですが刈入れ間近です。
 
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 稲穂のあちこちに麹カビがついていました。
 
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落穂はいただきものです。
 
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田んぼの守り神、アマガエルの鮮やかな緑色が美しいです。
 
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仕込みはもうすぐ始まりますね。
蔵の掃除や道具類の洗浄で忙しそうでした。
 
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 この後の文章は前回の三月に行った時の資料をまとめたものです。
 
 平成27醸造年度の泉橋さんの仕込み本数は57本の醪でした。自社田と契約栽培を中心に原料米を用意する泉橋さんでは毎年の最終的な仕込み本数はお米のできる量によって変動をします。この年も当初の予定では58本だったそうです。
 平成27年実績からは、海老名市・座間市・相模原市での栽培が行われています。全部で40ヘクタールほどの作付けで、さがみ酒米研究会として34ヘクタール、自社で6ヘクタールになります。
栽培している酒米は山田錦を筆頭に、雄町、亀の尾、神力、楽風舞、こしひかりなどで、約130トン程の生産量になります。自社にて精米を行っており、新中野工業製を用いて偏平精米をしています。平均精米歩合は63%でこの数字は今時の地酒蔵としては高い数字では無いかもしれませんが、そこに泉橋さんの方向性が見えてもいますね。
 洗米方法では、麹米を全量手洗いにて限定給水を行い掛米は水流を使った機械による方法です。40%と48%に用いる純米大吟醸の仕込みでは掛米全量手洗いをしています。
仕込み量は600kgから1500kgで主に1400kgが中心となります。蒸しは和釜を使った甑にて、熱源は直火のバーナーになります。
 製麹は全量を麹蓋にて行っており、酵素力価の測定を行い強い麹造りを目指しています。特にこの年からは麹の仕上り具合でその年のお米の出来具合も判断し、仕込みに使う酒米品質の判断材料にするようになりました。
 酒母は生酛系を40%程で導入し、特にこの年は以前まで行ってい山卸廃止酛も全て生酛の仕込みに切り替えました。残りは速醸酛にて酒母をたてます。
上槽方法は全て酒槽を用いた袋搾りを行い、これらの槽場直汲みをしたお酒はしぼりたてのとんぼラベルシリーズとして製品化されています。
 活性炭は全品にて不使用でビン詰直前にSFフィルターを使用しています。火入れはプレートヒーターによる熱酒ビン詰を行い、一部でパストラーザーを利用した瓶火入れも併用をしています。貯蔵は瓶貯蔵が中心です。一部にサーマルタンクでの貯蔵も始めています。
 平成25年度より前年まで来蔵していた南部杜氏の引退により社員による仕込みへ移行しています。製造量は原酒で900石ほどで全量が純米酒仕込みになります。
 
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