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いづみ橋 [泉橋酒造]

20161011

 十月5日水曜日に泉橋酒造さんに訪問をしてきました。前回は三月のことで27BYのお酒造りも終わりに差し掛かったところでしたが、今回は初蒸し直前の28BYスタートのタイミングとなりました。その時の訪問が二年振り近かったので様々な変貌に驚くことばかりでしたが、今回は自分の記憶を再確認する意味でも貴重な時間となりました。

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 今の時期は稲刈り真っ最中で、亀の尾や楽風舞などは収穫済み、山田錦や雄町はこれからになります。
 最初の写真は稲穂に付着した麹カビです。雨の多かったこの秋の空模様を象徴していますね。



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いづみ橋 [泉橋酒造]

20110217


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泉橋案内.pdf


 いづみ橋さんの案内です。この蔵が醸すお酒の美味しさは頭と心で感じる部分が多くあります。イメージを膨らませて、飲んでいただければと思います。







ドメーヌいづみ橋再訪 [泉橋酒造]

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 先日、神奈川県海老名市にあるいづみ橋酒造さんに行ってきました。蔵元で行われる酒販店向けのセミナーに参加するためで、今回で二回目の訪問になります。

 前回の訪問は2月の終わり頃で、仕込みも佳境の時期でした。午前10時前には蔵に着いたのですが、米洗いの用の笊が干してあったりして、蔵人の皆さんが忙しそうに働いてる中にも、仕込みが終わる春への安堵感があり、どこかしら長閑な空気も醸していました。

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 今回は9月になった稲刈りが始まる少し前の時期で、いづみ橋さんのお酒を知るには、やはり稲が植わっている時期の田んぼを見なければということで、日帰りでのタイトなスケージュルになりましたが、とんぼ帰りで行ってきました。

 前回の2月に訪問した際には、夜行バスを利用しての東上となり、降り立ったのは午前7時を迎えたJRの横浜駅前のロータリー付近で、朝の通勤ラッシュに少し前の時間でしたが、既に行き交う人も多く、皆足早な感じがして、土地勘の無いところで人波の流れに乗れずにいたりして、初めて訪れる街に抱く期待と不安が混じり合った一回目の訪問でした。

 その際には、蔵へと向かう電車への連絡は直ぐに探せたのですが、驚きだったのが横浜駅から海老名駅迄の近さで、相模鉄道本線を使うと30分ちょいくらいで着くことができます。蔵も駅から歩いて15分くらいということで、都市部中心からおよそ1時間弱というような立地での、ほぼ100%近い一貫造りへの挑戦、お米を育てることから始める酒造りが可能なことへの、一層の驚きがありました。

 今回は新幹線を使いましたので、新横浜に着いて在来線を利用し、町田で小田原線へ乗り換え、海老名駅に着きました。それでもトータルで1時間くらいです。

 こちらは、2月の訪問時の冬枯れしている田んぼの風景です。

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 蔵に着いたのは11時過ぎ、副杜氏の寺田さんに迎えていただいただき、賄いのカレーライスを一緒に食べることになりました。お腹一杯になって昼からのセミナー中に眠くならないかちょっと心配でした。

 セミナー開始迄は少し時間があったので、田んぼを見に行きました。山田錦だと白い花を付けているところ、雄町米は出穂を始めているはずです。

 海老名の気候も今年の全国の例に漏れずの酷暑になった夏で、蔵の建物を出て少し歩くと直ぐに汗だくです。ちょうど、界隈の案山子祭なるものが行われていて、意匠を凝らした様々な案山子達が一列に並んでいました。

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 こっちは後ろから見るとかなりシュールです。

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 既にたっぷりと稲穂が垂れてもいますが、こちらは飯米用の稲で、奥の緑色の部分は山田錦のはずです。

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 山田錦の方は白い花を咲かせています。

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 実際は米の花は花弁を持たないので、花と呼べるものかどうかなと橋場さんは仰っていました。
稲はほとんどが自家受粉で、他家受粉の必要は1%程だそうです。後に籾となる部分の中に雄しべと雌しべが一緒に入っているので、開花と呼ばれる現象の前に受粉は既に終えていているそうです。

 こちらは無農薬で栽培中の山田錦です。稲の下の方に濃い緑色の葉っぱが見えますか?
雑草のようですが、外来種の水草でしょうか。この辺りは分蘗も少なくなっていて、まばらな感じです。

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 ただ、橋場さんは有機とか無農薬とかが良いみたいな発言は、簡単には言って欲しくないと仰っていました。農薬が悪いのは農家さんが一番解ってもいて、農薬を撒く時は子供を近づかせないし、自分一人でやることが多いそうです。

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 雄町はまだ出穂間近といった感じで、穂もあまり出ていません。しかし、その味わいのイメージ通りで、野太い立ち姿が逞しいです。

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 今回の一番の収穫と言えるかもしれませんが、こちらは亀の尾の田んぼです。
 亀の尾は酒米ではなく飯米の部類に入るので、収穫も早く、もう直ぐ刈り取りを迎えるそうです。
撓わに実った稲穂を垂れる姿が、なんと美しいのでしょう。黄金色に輝くというよりも、ブロンドの髪の毛のように光が跳ねているという感じです。

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 寺田副杜氏曰く、風があるとススキのように穂が揺れるのだそうです。
 本当に素敵です。

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 次回に続きます。



いづみ橋 [泉橋酒造]

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最近、蔵元訪問を兼ねた旅をする時には、高速バスを利用することが多いのです。
便利なのは、新幹線や飛行機なのですが、どうも情緒的に感動が少ない気がします。
蔵のある場所との距離感、そして風土性を感じることができるようにという意図もあって、
時間はかかるのと、少し窮屈ですが、費用も少なくて済みますし、バスでの移動を選びます。
現地では早朝から動けるので、時間のやりくりも段取が良くなります。
気分はちょっとしたビートニクな感じなのですが。

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去る2月の末に、神奈川県海老名市にある橋場酒造さんにお邪魔して来ました。
米からのお酒造り、米作りの延長としての酒造りを理念に、
農業生産物加工品としての日本酒、業界でいう所の一貫造りに挑んでいます。

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田植えに向けて畦造りの作業中です。

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このように、搬入されてきた玄米には全て生産者の名前が張られています。
精米は全て自社精米による扁平精米です。

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こちらは甑です。

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蔵内はとても清潔で、整理整頓が行き届いています。

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麹室にも入らせていただけました。
室内は、どちらかというと軽やかな香りに包まれています。

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いずみ橋さんでは全てのお酒をこの木舟で搾ります。

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現在、蔵で使用するお米のうち97%を、
自営田と地元海老名の契約農家さんが生産したのものでまかなっていて、
残りの数%も種籾の入手のためのお付き合いがあって、お米を購入しているそうです。
醸すお酒は、全て純米酒、以前生産していた本醸造酒も、残り後僅かだそうです。

健康とか地産地消とかのキーワードを寄って集って冠にできそうですが、
蔵主の橋場さんには、そういった押し付けがましいところは全くありません。
ごくごく、自然体で今のスタンスに立っています。
曰く、「出来ることからやって、何となく今の感じになりました」

実際にお話ししていても、日本酒造りの哲学というよりも、
経営者としての素晴らしさを実感しました。
良い物を造るために、いい環境や、実現可能なことを積み重ねていく実行力、
人間的なバランス感覚の良さを感じさせます。
これは、奈良県の久保本家酒造さんの久保順平専務にお会いした時も同じ印象を受けました。
お酒を通じて、生き方みないなものを学ばしてもらっています。

いづみ橋さんのお酒は既に入荷しています。
とんぼシリーズは、槽場直汲みの生原酒です。
近々、火入酒も入荷してきます。
お酒のお味に関しては又次回に。

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