初霞

20100717

初霞純米酒遊
　　　久保本家酒造(奈良県宇陀市)



春に出た久保本家さんの新作です。

普通の純米酒を限りなく美味しく、飽きず、
健康的に飲めるものをというコンセプトのもとに造られました。

「自然発酵」という言葉を掲げるには、蔵元でも色々と賛否があったようです。
私的にも突っ込みどころとなる処ですが、
基本的には真面目に造っているお蔵さんですので、
そこの辺りは黙って飲みたいと思います。

久保さんところのお酒は、常温かお燗での提供のイメージが強く、
あまり冷やして飲むことがないように思いますが、
冷たくしても、意外な美味しさを発見できることがあります。

酸がしっかりしているので、温度を下げることによって、
旨味ではなく、爽やかさを引き出してあげると、
あら不思議、フランスのロワール地方でシュナン・ブラン種から生まれる
酸味が爽やかな甘口のお酒、コトー・デュ・レイヨンを彷彿とさせます。
そうなるとやや癖のある肴と合わせたくなりますが、
今の時期だと、鮎の塩焼きを内臓の部分と一緒に食べるのが良さげですし、
焼き鳥の内臓系の部位を塩で仕上げたもの等、好相性です。
もちろん温めてあげると、また別の美味しさを見せてくれます。
「日本酒はお燗が一番」なんて言わないで、
色んなスタイルで楽しめるのが良いのではないでしょうか。

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