SSブログ

杉錦 [入荷予定]

20091205

杉錦生もと純米中取り原酒2009BY 杉井酒造(静岡県藤枝市)

DSCF7300.jpg

私は、杉錦のお酒、そしてそれを醸す杉井均乃介社長が大好きなのですが、
何よりも、穏やかなお人柄とは裏腹に、
お酒造りに対する揺るぎない哲学を感じられるからです。

日本酒を知る人々にとって今の杉錦のお酒のスタイルは、
以前からある静岡酒のイメージとは、随分と遠ざかるものになると思います。
純米酒を造るにしても、もっと軽やかな酒質のものにする方向にあるのが、
一般的な静岡酒としての在り方のはずでした。
静岡酵母を使い、穏やかな吟醸香、そして酸の少ない味わいのそれです。
しかしながら、杉井社長は地酒蔵として個性を持つためには、
その同じような吟醸酒のスタイルでは、
名醸蔵の多い静岡県において、他の蔵に埋もれてしまう危機感を感じていたようです。

(ちなみに静岡県は、清酒生産量に占める特定名称酒比率の割合が高い都道府県で、
 福島県に続いて全国で2番目の数字です)

そんな中で、杉錦の杉錦にしかできない酒造りの選択が、
生もと造り、山廃仕込への回帰だったのでしょう。
香りは穏やか目ですが、酸の高い現在の杉錦のスタイルは、
それだけで飲むと、フルボディで満足度の高いものですが、
一方で、飲み飽きするような所もあります。
けれども、食事と合わせながらだと、
食中酒としての料理を引き立てる役割を発揮します。
そこでは酸がキーワードです。
杉錦のお酒が纏う酸味は、洗練度が高いものです。
最近は徒に酸を出したお酒がおおいですが、
何かしらくどさ、品の無さを感じます。
その意味では、杉錦には正に静岡酒らしい品格を感じることができます。

また、このお酒が典型的なのですが、杉錦では生酒を蔵出ししません。
新酒もしかりで、この「きんの介」も火入済みです。
他の杉錦のレギュラーのお酒とくらべ、やや香りがありますが、
しぼりたてでありながも、老練な完成されたお酒に仕上がっています。

お買い物はこちらからです。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0