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杉錦純米大吟醸しずく取り原酒 [お勧め]

20090605

父の日の贈り物!

杉錦純米大吟醸しずく取り原酒2008BY 杉井酒造(静岡県藤枝市)

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近年は生もと造りと山廃仕込に力を入れている杉井酒造さんですが、
速醸もとのお酒を造らせても天下一品なのです。
今年3月に開かれた静岡県下の蔵元による鑑評会でも
純米部門であっさりと優等第1位です。
他の参加蔵元のラインナップを見てもどれだけ凄いことなのかわかりますので、
詳細のリンクをこちらに張っておきます。

四合瓶のみの限定入荷になりますので、ご興味のあるかたはお早めにこちらからです。


かめ幻 [お勧め]

20090604

父の日の贈り物!

かめ仕込かめ貯蔵芋焼酎 かめ幻 壷 本坊酒造(鹿児島県加世田市)

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本坊酒造さんの白麹を使った焼酎には、太古屋久の島がありますが、
こちらもなかなかクオリティの高い焼酎に仕上がっています。

津貫蔵の仕込場は、まるで武道を行う闘技場のようで、
仕込の時の喧騒と熟成時の静寂が対照的な印象です。

焦げたニュアンスとは少し違うの、スモーキーな香りがかぐわしいです。
温めの湯割が美味しいかな。

お買い物はこちらからです。


九兵衛  [お勧め]

20090601

父の日の贈り物!

九兵衛 長期熟成芋焼酎27° さつま司(鹿児島県)

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焼酎は、蒸留酒でありながらも原料の持つ風味が優先されています。
その意味では、樫樽を使った熟成には微妙な距離を持ちたいと思っていました。

特に今回の焼酎ブームは、飲みやすいライトなものではなく、
常圧蒸留した個性あるものが特に高い評価を受けています。
新鮮なさつま芋を使って丁寧な原料処理をする一方で、
常圧蒸留による製法は、原料の善し悪しが明確にあらわれます。
そうして出来た焼酎にオークの強いフレーバーを着せるのには、
少しばかりの違和感をもっていました。

その気持ちは今でも変わらないのですが、
この九兵衛に関しては少しばかり違った評価を与えています。

熟成年数の違う複数の原酒をブレンドすることにより、
若い焼酎にある様なさつま芋の風味を残した味わいに仕上げていて、
ロースト香にさつま芋の風味がからんで、
スィートポテトを焼きあげる時のような香りが立ち上がってきます。

飲み方としても、ロックか水割りがスタンダードですが、
以外にぬる燗くらいで、香りを際立たせてみるのもいい感じです。

街場で出会うには至難が伴う程の限定販売です。

お買い物はこちらからです。
タグ:芋焼酎

焼酎案内簡易版 その3 [お勧め]

20080408

本坊さんの焼酎について続けます。

芋焼酎でもう一つお勧めしたいのが、年一回の蔵出しになる、
桜島黒麹原酒です。
限定販売といっても生産数はそこそこあって、
うちの店では秋にまとめて仕入れて、小出しで販売しています。

鹿児島県頴娃町耳原にある六地蔵園芸という農場で栽培された、
減農薬と有機栽培で育てられた黄金千貫を使用しています。
六地蔵園芸の福元さんという方が有名なさつまいもの生産者のようですね。
この焼酎は3600円程するのですが、原酒であることを考慮すると、
25°換算で2500円程になり、かなりコストパフォーマンスが高いと思います。
一年程の熟成を経てから出荷されるので、ガス臭もあまりなく、
円やかなさつま芋の甘味を味わえます。

ところでこの焼酎の裏レベルをみると
南薩摩・本格いも焼酎鹿児島県ふるさと認証食品
認証マークが添えられています。
これらは、業界の現状を反映した自主基準的要素が強くはあるのですが、
産地呼称制度にならった、生産者とその生産物、そしてその購入者を守るために、
基本的には奨励されるべき制度です。

後者の鹿児島県ふるさと認証食品とは、農林水産省によって勧められている認定制度で、
この鹿児島県の芋焼酎の場合は、
鹿児島県産さつまいもを主原料とした乙類焼酎であること。こうじは米こうじであること
となります。
米こうじという指定があるので、たまに見かける芋こうじだと駄目なようです。
この制度をバックアップしているのが農林水産省であることを考える頷ける話で、
日本のである米は必ず使いなさいということでしょうか。
マークのモチーフとなっているEマークは、Excellent(優れた品質)、Exact(正確な表示)、
Ecology(地域の環境と調和)の3Eを表現しているそうです。
こういった耳障りの良い言葉を並べられると、ちょっと引いてしまいます。

もう一つの南薩摩・本格いも焼酎という認証マークは、
知覧税務署と指宿税務署の管轄にある焼酎メーカー16社が主体となっているもので、
それぞれの酒造組合から選出された6名の委員会で審査、認定を行います。
あげ足をとるわけではないですが、何と認定を受ける生産者の組合により選出された者が、
認証マークを発行するというかなり微妙なものです。
このような制度自体を否定するわけではないですが、
少し距離をとって見ていく必要があるでしょうね。
結局の所、このような産地呼称制度そのものは、
選別と排除の構造をもっているわけですから、
ちょっと裏側を見てみると、制度を通じて利益を得るものが明確になります。
こちらの認定条件そのものは、
米こうじ又は芋こうじと鹿児島県産さつまいも、鹿児島県内の水を原料として発酵させたもろみを、南薩摩において単式蒸留機で蒸留し、かつ容器詰めされた本格焼酎であり、水以外の添加物を一切含まないもの。(南薩摩の自社工場で製造した焼酎を、他地域の県内自社工場で詰める場合は、その表示を認める。)
となっています。
例えば、人気銘柄の一つである○●錦等は、鹿児島産以外のさつま芋の使用があり、
ラベルを見ると認証マークの表示はなく、
今後の規制を通じては、ラベルにさつま焼酎の表示をできないとか、
それこそ芋焼酎イコールさつま焼酎なんて認定があると、
芋焼酎とさえ表示出来ない時代が来るやもしれません。
こちらは芋こうじを認めているので、先ほどの農林水産省のものと比べてみると、
このような認定制度そのものが、当の認定されるものを取り巻く民と官、
そして政との綱引きによる、あくまで恣意的なものであるということです。
更に付け加えておきたい点として、使われる米こうじ、つまりお米は、
鹿児島県産である必要がないというのもあげておきたいと思います。
農協等政治力の影響が強いのでしょうか、
米は産地指定をするのはとても難しいようですね。
以前取り上げたWTO認定を受けている球磨焼酎でさせ、
県外の米の使用が認められています。
この件に関しては、鹿児島県酒造組合に電話で問い合わせたのですが、
あまり良い対応はされませんでした。
まぁ、気持ちは解るのですが・・・。

もう一つ、壱岐、琉球、球磨に続いてようやく第四の産地指定として認定を受けた
薩摩焼酎の表示についてですが、
少し長くなりましたので、また次回に続きます。
何だか、またまた日記ではなくなってきました。
このネタは普通の一期一会の方でやった方がよかったかもしれません。

焼酎案内簡易版 その2 [お勧め]

20080406

焼酎案内簡易版があるなら、詳細版があるのかと突っ込まれそうですが、
あると想定して書いておきますので、あると信じて読んでくださいませ。

現在、うちの店でお勧めの芋焼酎をと言われたお客様には、
まずは鹿児島県にある本坊酒造さんのものをお勧めしています。

本坊さんが造る芋焼酎の第一の特徴は、黒麹造りによく現れています。
津貫で造られる貴匠蔵はその黒麹仕込みの特徴が、特によく出ています。

一般的に、芋焼酎には白麹黒麹が用いられるのがほとんどですが、
ソフトな白に対して、シャープな黒という風に分けられます。
黒麹の方が甘味が強く感じることができますが、
それは白麹に比べて強い酸味が焼酎に残るからで、
その酸が味の輪郭をはっきりとさせるのだと思います。
決して黒の方が甘口というわけではなく、特徴的な黒麹の焼酎は、
湯割をするとはっきりと解るのですが、辛味が際立ってしまいし、
やや飲みにくいものになります。

黒麹である貴匠蔵を温めて飲む場合はぬる燗くらいがいいと思いますし、
どちらかといえば低い温度で、シャープな酸味を楽しむのがいいかもしれません。

二つ目の特徴としては、屋久島の水を用いて造られた焼酎にあります。
一番手に入りやすそうな銘柄で言うと、太古屋久の島ですね。

この焼酎はちょっとした曰く付きで、うちの店で初めて取り扱い出してからの冬、
瓶の中で凄い量のフーゼル油が凝固したんです。
それこそ擦りおろしリンゴのもろもろみたいに液体中を浮遊してる状態で、
そのようなことがあるのは知ってはいましたが、あまりの量にちょっと心配になりました。
メーカーへ問い合わせをしたところ、屋久島の工場長さんからは
調査の上でちゃんとした返答が届いたので、一層本坊さんの焼酎への信頼は高まりました。
付け加えておきますが、焼酎に異常がなかったのは言うまでもありません。

メーカーとして当たり前のことなのですが、
場合によってはいい加減な対応をされる場合もあり、
先日も別の蔵元へ行ったの問い合わせで、納得のいかないものがありました。
そんな蔵の取り扱いは当然のことながらなくなっていくことになります。

その屋久島で造られた焼酎はそれだけのフーゼル油が凝固するくらいですから、
かなりの旨味を持ち合わせていて、雑味となる成分も沢山含んでいます。
ところが飲むと思いのほか、柔らかいんですよね。
特に湯割にすると膨らみのある芳醇な旨味が楽しめます。
口の中で雑味やアルコールがいらいらと暴れたりしません。
これは超軟水といわれる屋久島の水によるところが大きいのだと思います。
アルコール分25%の焼酎の75%は水ですから、当然といえば当然かもしれませんが、
水の味わいや性質はとても大切で、アルコールに円やかさを与えているのが、
この屋久島の水であるのだと思います。
加えて、この焼酎は先ほどいったソフトな酸味に仕上がる白麹で仕込まれています。
私が、芋焼酎の中で、それも湯割の定番として勧めているのが
この焼酎太古屋久の島です。

その他、本坊さんは屋久島からみで、2種類の芋焼酎を出しています。
津貫会という限定流通の商品となるのですが、
屋久の杜大自然林という芋焼酎です。
屋久の杜の方は、津貫で造った原酒を屋久島に持ち込みそこで加水調整されています。
太古屋久の島に比べ原酒そのもののレベルが落ちるのか、
黒麹で仕込まれてはいますが、ややパンチ不足が否めません。
湯割や水割りだと、少し物足りなさが残りますので、ロックがお勧めです。
初心者とはいいませんが、穏やかな芋焼酎をお望みの方にお勧めです。
一方、大自然林は、洗練度がより高まった屋久島の芋焼酎です。
当たりの柔らかさ、香りの膨らみ、バランスがとてもいいです。
湯割がお勧めなのですが、できればそれこそ割り水に使った水で湯割してみたいものです。
今の所は本坊さんサイドでも、水そのものの製品化は考えていないそうですが、
水の特性を謳う焼酎は、今後割水用の水の販売の検討は必要だと思います。





焼酎案内簡易版 [お勧め]

20080404

大きな酒屋ではないので、品揃えは限られてきます。
例えば、焼酎の種類はというと百以上はあるのですが、
幾つか整理して案内してみると選択肢は限られています。

まずは、原材料で選んでいただきます。
芋、麦、米、黒糖、その他蕎麦や栗等もありますが、
この辺りは、しそ焼酎を含めたキワものみたいな感じになりますので、
ひとまず置いておきます。

今日は芋と麦について。

芋焼酎をお求めの方には、飲み方と味の強弱をお聞きします。
減圧の味の線の細いものだと湯割に向かないこともありますので、
一番は飲み方に左右されると思います。
味の強弱についてですが、これは日本酒の時でもうんざりさせられる希望なのですが、
「辛口」を頂戴というお客様には、ちょっとばかり途方にくれます。
それよりも、強い香味が欲しいかどうかを言っていただけると助かります。

お勧めとして、
本坊酒造さん&津貫会関係では、
「桜島黒麹原酒」「太古屋久の島」「貴匠蔵」「かめ幻」
「大自然林」「磨千貫」「屋久の杜」
この四月入荷ですが、喜多屋さんの
「尽空」
評価はやや難しい所ですが、王手門酒造さんの
「九段の人」「銀滴百六十石」
他には、
霧島横川酒造「新燃」
恒松酒造「王道楽土」
杉井酒造「才助」
それぞれのお勧めの飲み方は店頭にて聞いてください。

麦の場合だと、お客様には、普段飲んでいる焼酎を聞きます。
○●ちこや○●堂と言われた場合には、
西吉田さんの「つくし白」か、
本坊さんの「酔麦香」を勧めています。
○八ないのと仰られる方には、
西吉田さんの「つくし黒」「つくし全麹」、
小野屋酒造の「小野屋」あたりをお勧めしています。
また、今は四合瓶でしかありませんが、
本坊さんの「屋久の碧玉」は、私の中でのキングオブ麦焼酎です。
この焼酎に感動して、津貫会は始めました。
もう一つ、パンチのある麦と言われた時は、
愛媛県媛囃子の「宝仙坊」をお勧めしています。